2022.04.15 22:00
【テキスト版】
ほぼ5分でわかる人生相談Q&A
幸せな人生の極意!
第84回 ポジティブな心を定着させるためにはどうしたらよいですか?
ナビゲーター:阿部美樹
皆さん、こんにちは!
今回は、「ポジティブな心を定着させるためにはどうしたらよいですか?」という質問です。
人には「長所」と「短所」があります。
長所=良いところ、短所=悪いところと表現する場合がありますが、厳密に言うならば、それらは「善悪」ではありません。
『原理講論』には次のような表現があります。
「森羅万象の存在様相が、表裏、内外、前後、左右、上下、高低、強弱、抑揚、長短、広狭、東西、南北などのように、すべて相対的であるのも、あらゆる被造物が二性性相の相対的関係によって、互いに存在できるように創造されているからである」(43ページ)
長所と短所もまた、善悪ではなく、神が創造された「陽陰の二性性相」なのです。
見方を変えれば、長所も短所に見えることがあり、短所も長所に見えることがあります。神が創造された観点に立って見れば、どちらも善となるのです。
ですから、どのような個性であっても、さらにはどのような人生の出来事においても、神の立場に立てば、「善なる視点」で見つめることができます。
個性という面で言うならば、短所是正や長所伸長ではなく、長所も短所も全てを肯定的に承認する「絶対肯定」の観点が必要です。
まさに、ポジティブな心の定着とは、神を中心とした「絶対肯定の人生観」を確立することと言えます。
多摩大学大学院の田坂広志名誉教授は、「絶対肯定の人生観を定める」ということについて説いています。
田坂氏は32歳の時、重い病気を患い、医者から「もう長くは生きられない」との宣告を受け、わらをもつかむ思いで、ある禅寺で畑仕事の献労をしました。
「今日一日を精いっぱい生き切る!」という修行を続ける中、最後には病が消えるという奇跡を体験したのです。
その後、運気を引き寄せ、内閣官房参与まで務めました。
90冊を超える著書を執筆し、全国から7000人の経営者が集う田坂塾を開塾するようになりました。
彼は次のように説きます。(『致知』2021年12月号より)
人の心には「双極性」があり、「プラス」の電荷が生まれると、「マイナス」の電荷が生まれます。
「必ず成功する」と念ずるならば、「失敗するのではないか」という想念が生まれてしまいます。
心の双極性を超え、心にポジティブな想念を持ち、目の前の逆境を越えていくためには、どうすればよいのか。
それはまさに、「絶対肯定の人生観」を定めることです。そのためには「五つの覚悟」を持つことが必要です。
「五つの覚悟」
第1に、自分の人生は、大いなる何か(神・仏・天)に導かれていると信じる覚悟です。大いなる何かとは、神や仏、天とも言えます。
第2に、人生で起こること全て、深い意味があるという覚悟です。
第3に、人生における問題全て、自分に原因があるという覚悟です。
第4に、逆境に直面したとき、大いなる何かが自分を育てようとしていると受け止める覚悟です。
第5に、逆境を越える叡智(えいち)は、全て与えられると思い定める覚悟です。
このような五つの覚悟を強固にする習慣が祈りであると言います。
それは、幸せを願う「願望の祈り」ではなく、全てを肯定する「絶対肯定の祈り」だと言います。
また、全てを大いなる何かに委ね、ただ「導きたまえ」と祈る「全託の祈り」です。
さらに、ただ無条件に「ありがとうございます」と祈る「感謝の祈り」です。
このように、神を中心とした絶対肯定の人生観の確立をしたいものです。
皆さんからの質問をお待ちしています。
「人生相談Q&A」で、ほぼ5分でお答えいたします。
また、お会いしましょう!