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『天一国時代の信仰生活講座』5

前田千代子・著

(光言社・刊『天一国時代の信仰生活講座』より)

 『天一国時代の信仰生活講座』の一部を「立ち読み」でご覧いただけます! 毎週水曜日にお届けします。
 季刊『祝福家庭』で10回にわたって連載され、好評を博した前田千代子講師の「信仰生活講座」を書籍化したものです。千葉中央修練所で長年行われてきた講義のエッセンスが詰まった一冊です。

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第一章 神による召命
3. 召命される者の条件

(一)時と場所
 神様は、ご自身がその人を導きたいと思われたならば、その人にふさわしい時と場所を設定し、ふさわしい方法で導かれます。私の体験を紹介してみます。

 一時期、電車が停まったときだけ人が通るような小さな駅で伝道していたことがあるのですが、いくら声をかけても伝道できませんでした。それで、その地を離れる最後の日に、教会に戻って祈りました。

 「神様、私がここにいるのは、神様が伝道したい人がここにいるからです。しかし、私はきょう、ここを離れなければなりません。ですから、本当に神様が伝道したい人がいるなら会わせてください」と切実に、神様に談判して祈りました。

 そして再び駅に戻り、最初に出会った女性に声をかけたのです。

 「人生の問題について考えていますか?」
 「はい」
 「受験生ですか?」
 「はい」
 「落ちたらいいですね」

 自分で言いながら、「自分は何を言っているのだろう」と血の気が引くのが分かりました。受験生にこんなことを言うなんて……。でも、私の口がかってに動いたのです。

 彼女の返事は「そうですね」でした。これにも驚かされました。
 私は彼女を教会まで案内し、「総序」を講義しました。そして「関心があったら、教会にぜひ来てください」と言い、別れました。

 しばらくして、彼女から「落ちました」と電話がかかってきました。そして「予備校に行くのと統一教会の七日修練会に行くのと、どっちが大事だと思いますか?」と聞かれました。
 「やはり七日修じゃないでしょうか」と答えると、彼女は「そうですよね」と七日修に出て、そのままみ旨の道を歩むようになりました。

 その後、私は「あの日、なぜあの駅に来たのですか?」と聞いてみました。
 その日、彼女が家の周りの草取りをしていたときに、「隣の町に行け」という声が聞こえたそうです。それで着替えて電車に乗り、隣町までやって来ました。途中、“何のために隣の町に行くのか”と自分でも思ったそうですが、“手相を見る有名な人がいる”という話を思い出したそうです。

 そしてその人に手相を見てもらいながら、「神様はどうしたら分かるんですか?」と尋ねたところ、「うーん。手相では分からない」と言われたそうです。それで、駅に向かって帰るときに私と出会ったのです。

 彼女は求めていた人でした。彼女は真剣に求めていて、神様も切実にその人を復帰したいと思っていらっしゃったのです。そのような中で、私も真剣に神様の求める人に出会いたいとお祈りしたとき、その人に出会わせてくださったのです。

 神様がその人を伝道したいと思われるならば、神様はその時と場所にふさわしく、その人を電車に乗せてでも導かれるのです。神様の願い、その人の時、そして行動する私たちの動機が正されたときに出会わされると、伝道をしながら実感しました。

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 次回は「後天的条件」をお届けします。お楽しみに!



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