https://www.kogensha.jp

新 堕落性の構造 20

 現代人に不幸を招来する「心のゆがみ」。そんな悩みの尽きないテーマをズバッと解説! 人間堕落の根源からその原因を究明している一冊です。毎週木曜日配信(予定)でお届けします。

阿部 正寿・著

(光言社・刊『こう解ける! 人生問題~新 堕落性の構造』より)

6 身を滅ぼす不倫の愛

◉永遠なる愛を求めて
 古今の芸術や文学は、永遠なる愛を追求してきました。モナ・リザがあれだけ人々のあこがれとなるのは、人々が永遠に輝く愛と美を求めるからでしょう。ドイツの詩人ゲーテは、『若きウェルテルの悩み』の中で、シャルロッテ夫人に対する愛を追求しました。少年期には、みな愛に悩みます。ほとんど昇華された永遠の愛にあこがれますが、現実の愛に傷つき、絶望を味わうのです。

 今日の夫婦の70%が、夫婦間の愛に不満を訴えています。結婚前は天国で、結婚後は地獄だといわれます。今日まで、その原因がどこにあるのか、回答が出されていませんでした。人間が堕落し、原罪がある限り、完全な愛を実現することは不可能なのです。この問題を解決するためには、原罪を清算する以外に方法はありません。

 では、どうしたら原罪を脱ぐことが可能でしょうか。罪人(つみびと)は、自分では原罪を脱ぐことはできません。また罪人同士、いかに努力しても罪から逃れることができません。それは牢獄に入っている罪人が、自分たちを解放できないのと同じく、牢獄の外の人から解放してもらうしか方法がないのです。したがって、人間の罪を清算するためには、罪のない人間が来なければなりません。それがキリストなのです。ゆえに、クリスチャンはキリストの再臨を待ち望んでいるのです。

 私たちは、キリストに導かれて、原罪を脱ぐための宗教生活を通じて完成を目指し、神の愛を中心としてアダムとエバが愛し合い、子女を生んで永遠の愛を実現することができるのです。そのためには、実に多くの努力と、たゆまぬ信仰が必要です。

 その具体的なことについては、どうか『原理講論』を読むなり、「統一原理」の講義を聞いてください。

 完成した愛は永遠ですから、いかなることがあっても破壊されることはありません。愛はいくら与えても、減りません。逆に与えれば与えるほど、お返しが来て増え、永遠に発展していくものなのです。愛の完成のため、その道を求めましょう。

---

 次回は、「強い完璧癖はほとんど病気」をお届けします。


◆『新 堕落性の構造』を書籍でご覧になりたいかたはコチラ