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6回 カルビスープ

(光言社『祝福家庭』35号[2004年 冬季号]「天正宮の御献立」より)

アドバイザー:萩野学(掲載当時、真の父母様のお食事を担当)

 『祝福家庭』で連載した「天正宮の御献立」を毎週火曜日配信(予定)でお届けします。
 真の父母様が好まれた食事を、各家庭でも味わってみてください。
 本シリーズでご紹介する料理は、2003年2月6日に真のお母様還暦記念集として発刊された『天正宮の御献立』に掲載されているものです。本書には、真の父母様が好まれた、韓国、中国、日本、西洋の代表的な料理の調理法が、写真と共に収録されています。(一部、編集部が加筆・修正)


カルビスープ

萩野学さんからのアドバイス!

 (2004年)103日、第17回「世界統一国開天日」の行事の後、真の父母様は、行事に参加した日本人食口(シック)1400名を漢南洞(ハンナㇺドン)公館に招待し、もてなしてくださいました。その後、麗水(ヨス)、龍平(ヨンピョン)、雪嶽山(ソラクサン)、清平(チョンピョン)と、ヘリコプターで巡回し、上空から視察され、さまざまな指示を出されました。

 そして、1014日、以北出監の54周年記念行事を、清平と漢南洞公館でもたれた後、ニューヨークに向けて出発されました。真の父母様は、朝の訓読会を毎日主管なさりながら、その後のさまざまなスケジュールに対し、常に行動を共にしておられました。そのお姿を見ながら、「私たち祝福家庭は、少しでも似た姿とならなければならない。父母様の代わりができるようにならなければ」と、常に身を正される思いでした。

 今回のカルビスープは、真のお父様がお若いころ、「骨の周りがおいしい」と、かぶりついて召し上がっておられた料理です。お年を召されてからは、食べやすいように一口サイズに切り、骨も脂も取り除いてお出ししています。

 食欲がないようにお見受けする時など、このカルビスープを作ってさしあげると、ご飯をスープに入れてお召し上がりになります。

 ところで、カルビスープは4人前で、1.2kgのカルビを使います。カルビの量が少ないと味が出ませんし、カルビを使わなければ、カルビスープになりません。カルビでも、焼カルビのよい部位ではなく、端のスープ用の骨の多い部分は、安く手に入ると思います。また、牛のすね肉などを使って、大根と牛すね肉のスープ(『天正宮の御献立』44頁参照)を作ることはできます。作り方は、ほぼ同じです。

 下ゆでした肉や野菜に20カップの水を入れて煮ますが、2時間くらい煮ると半分近く煮詰まるので、45人分の量になります。1人前を大きめのどんぶりに盛りつけるわけです。このとき入れるネギは、薬味として切った残りを使います。玉ネギは丸ごと、もしくは半分に切ったもの、昆布もそのままという具合に、スープを取るためなので、包丁を入れる必要はありません。

 また、トウガラシは、あまり辛くない韓国のものを使いますが、なければ、入れなくてもかまいません。鷹の爪は、あまり使わないほうがよいでしょう。

 家族で、栄養たっぷりのカルビスープを召し上がってみてください。芯(しん)から温まります。


【材料(4人分)】

◯牛カルビ(骨付きあばら肉) 1.2kg
◯玉ネギ 1
◯大根 12
◯干し椎茸 3枚(戻して使用)
◯韓国醤油(または薄口醤油) 大さじ2
◯昆布 1枚(鍋の直径程度の長さ)
◯塩 大さじ2
◯コショウ
◯トウガラシ 2
◯ネギ(白ネギ) 2
◯ニンニク 2かけ
◯卵 1個(卵黄と卵白を別々に薄焼きにする)


【作り方】

牛カルビは食べやすい大きさに切って、脂肪を取り除き、水に約1時間浸けて血を抜いておく。

ネギは小口切りにし、卵は卵黄と卵白に分けて薄焼き卵を作り、ひし形に切っておく。

牛カルビが浸るくらいの水を入れて沸かす。
 一度沸いたら、水を捨てて、牛カルビを冷水で洗う。

20カップの水に牛カルビ、椎茸を入れて煮込む。アクを取り除いて、玉ネギ(丸ごと、または半分に切る)、昆布、約3センチ幅の輪切りにした大根、トウガラシを入れて中火で煮る。このとき、浮いた脂とアクをしっかり取り除くと、スープの味がさっぱりする。2時間くらい煮て、牛カルビが柔らかくなれば、牛カルビと大根を取り出して煮汁をガーゼでこす。
 取り出した牛カルビは塩、コショウで下味をつけ、大根は3センチ×2センチ×1センチの大きさに切る。


煮汁を再び鍋に入れ、④の牛カルビと薄く切った大根、ニンニクと椎茸(小さければ2つ、大きければ4つに切る)を入れて煮る。韓国醤油(しょうゆ)、塩、コショウで味付けをする。


適当な器(大きめのどんぶり)に盛り、小口切りにしたネギと、ひし形に切った黄味と白味の薄焼き卵を載せる。


画像引用元:『天正宮의水刺床 饌品單子~天正宮の御献立』(光言社刊/2003年)より