中和新聞セレクト Vol.3
生活信仰のすすめ

 毎週2回(火、金)、さまざまなコンテンツを配信している『中和新聞』。Blessed Life編集部が同記事のアーカイブスからおすすめのコンテンツをセレクトして皆さまに紹介します!
 第3弾は「生活信仰のすすめ」(家庭カウンセラー:内田由喜氏)のシリーズを毎週水曜日(予定)にお届けします。
 同コンテンツは『中和新聞』2020年4月から連載中のシリーズです。

10回 万物主管・「衣」について〈後〉

(中和新聞 2021年8月10日 通巻1383号より)

 今シリーズでは、信仰の基本的な在り方や実践について考えます。日々の生活を通して神様を感じる生活が大切です。今回は、「衣」について2回に分けて考えます。(『祝福家庭』での連載を整理したものです。文責・編集部)

「周りのために」服を着る
 1976年、真の父母様は米国建国200周年を記念し、米国の精神復興のために、ニューヨークでのヤンキー大会(61日)と、ワシントン・モニュメント広場でのワシントン大会(9月18日)で講演され、歴史的な勝利を収められました。そのとき、日本からもメンバーたちが渡米して、支援活動を行いました。私もその一人でした。

 活動を終えて帰国する間際、真の父母様は日本のメンバーに対して、“凱旋将軍”としてショッピングに連れていってくださいました。そして、女性たちは真の父母様から洋服を買っていただくという恵みにあずかったのです。

 真のお母様は私に対し、「あなたはピンクやワインレッドなどの明るい洋服を着なさい。そして周りの人たちの心を明るくしなさい」とおっしゃり、ワインレッドのパンツスーツを選んでくださいました。さらに、「(あなたは)原色が似合うから、あまりごちゃごちゃするような模様の服は、やめたほうが良いのですよ」とアドバイスを下さったのです。

 そのとき私は、“洋服を着るのは、自分のためだけではない。周りのためであり、全体のためである”と、強く感じました。

 私たちが身にまとう洋服は、単に自分の身を保護したり装ったりするだけでなく、周りの人を明るい気持ちにして、良い刺激を与えるためでもあるのです。

 万物は全て「神様の心情」を根としてつくられました。そのことを踏まえたうえで、日々の生活を主管し、整理していかなければならないと思います。特に衣類などは、TPO(時・場所・場合)に合わせて活用し、神様の願いを果たしていくことが、とても重要であると感じます。

 真の父母様のみ言を紹介します。

 「皆さんが着る服や一つ一つの必需品までも万物の一部分なので、自分が使っている日常生活のすべての必需品を、自分の生活の限界圏内にとどまっている万物として扱ってはいけません。すべてのものを、被造世界の万物を縮小させた直接的な相対物として扱い、その価値を世界的なものとして評価する生活をしなければならないのです。
 そうして自身の生活自体が一つの生きた祭物の表示になるようにし、その祭物となった環境を中心として、いつでも神様が臨在なさることができるという信念をもって生活しなければ、万物主管のための真なる家庭的基盤ができません」
(天一国経典『天聖経』63211

■整理整頓や時間管理も万物主管の一部
 万物主管の一部として、整理整頓についても触れておきます。お父様は、次のように語られました。

 「いつでもそれと分かるように置いておかなくてはいけません。……机をきれいに片付けておくのです。1か月過ぎてもだれかが触るとすぐに分かるのです。……悪い霊人は悪いことをさせて、良い霊人たちは整備をきれいにして神聖にしろというのです」(『人の生涯』〈成和出版社〉277ページ)

 時間管理も万物主管の範疇に入ります。私たちは時間圏内に生きているので、時間的概念を徹底しなければならないのです。会社や学校へ行く時間、約束の時間を守るようにしましょう。

■万物を通して愛と喜びの生活を
 「万物は、サタン世界において、サタンの子女の名をもつ存在によってサタンの主管を受けています。……これが神様の嘆息される理由であり、万物が嘆息する理由です。ですから、これを蕩減、解怨し、神側に復帰しなければなりません。そのためには、神様を中心とした神様の息子、娘が万物を主管しなければなりません」(天一国経典『天聖経』6321

 このみ言のように、人間始祖の堕落により、神様が愛する息子・娘を失い、万物が愛を受けるべき主人である人間を失った、嘆きと悲しみの歴史でした。

 真の父母様によって重生していただき、祝福を頂いた祝福家庭である私たちは、愛と喜び、感謝の生活を通して、万物が嘆息することのない世界になることを祈りつつ、万物を通して愛と喜びを感じながら、神様と共にある、充実した家庭生活を重ねていきたいものです。

 「神様がつくられたすべての存在を、愛の対象として感じなければなりません。博物館にある一つの作品がいくら立派だとしても、生きている神様の作品には及びません。道端に咲く一輪のタンポポが新羅の金の冠より貴いのです」(真のお父様の自叙伝『平和を愛する世界人として』〈光言社・文庫判〉341ページ)

 私たちが愛を育んでいくうえで、万物が大きな役目を果たしてくれます。それゆえ、常に万物の中に「神様の臨在」を確信しながら生活することが、とても大切だと思います。

 誕生日、入学、卒業など、さまざまな「お祝いの日」にプレゼント(万物)を贈ることがあるでしょう。喜びや感動、感謝といった気持ちは、その万物を通すことで、より伝わりやすくなります。このように、幸せを実現するため、万物はとても大きな役割を果たすのです。

 万物を愛し、万物に感謝しながら、日々精誠を尽くし、家庭生活の中で「愛の完成」を目指して邁進しましょう。

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 次回は、「万物主管・『食』について〈前〉」をお届けします。

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