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氏族伝道講座
喜びと幸せの生活伝道~み言の原点に立ち返る(43)

 氏族伝道講座「喜びと幸せの生活伝道」を毎週水曜日配信(予定)でお届けします。
 伝道勝利の秘訣(ひけつ)は真の父母様のみ言から学ぶことができます。それらのみ言はただ語られたのではなく、実践して勝利された内容を語っておられるからです。
 本書には伝道のポイント、勝利の秘訣、具体的な方案などが、み言を中心に著者の体験やエピソードなども交えて詳しく説明されています。

篠崎 幸郎・著

(光言社・刊『氏族伝道講座 喜びと幸せの生活伝道 み言の原点に立ち返る』より)

第五章 み言に学ぶ伝道の秘訣
二、一つになる

アベルとカインの一体化
 真のお父様のみ言に「霊界が援助するような伝道をするにはどうするかというと、完全に一つになることです」(『伝道ハンドブック・み言編 み言に学ぶ伝道の姿勢』15ページ)とあります。霊界が協助することのできる、アベルとカインの関係について考えてみましょう。

 真のお父様は「霊界が援助するには、神様とイエス様が一つになったように、班長と班員が一つになれば間違いありません。……班長はそれを反省しながら、与えられた使命を絶対に果たす責任をもって、一つになること。そういうように内的結束を大切にしましょう」(同、19ページ)と語られました。

 アベルの立場で何よりも重要なことは、神様および真の父母様と一つとなり、絶対に使命を果たすという決意をすることです。そのうえで、カインと完全に一つになれば霊界が100パーセント協助するのです。

神様が取ることのできる条件
 責任者(アベル)と食口(シック:カイン)の一体化を阻む障害として、例えば、アベルの堕落性、互いの性格の違い、そして意見の相違などがあります。互いにみ旨を愛し一生懸命取り組んでいるのに、責任者と食口の意見が合わないということが起きるのです。この意見の相違という問題について考えてみます。
 韓国の草創期の、劉孝元(ユ・ヒョーウォン)先生と食口たちとのエピソードを紹介します。

 あることを進める際、AとBのどちらの方法が良いか、劉孝元先生と食口が相談しました。食口たちはどう考えてもBが良いと思って劉孝元先生と多くの意見交換をしましたが、最終的に、劉孝元先生はAで押し切ったそうです。そして、その結果は良くありませんでした。

 皆は「だから言ったじゃないか」と言って劉孝元先生を批判しました。その話が真のお父様まで届いたそうです。ところが、お父様は「それでも劉協会長が正しい」とおっしゃったというのです。なぜでしょうか? 

 AよりもBのほうがいいのに、中心者が認めない。だから自分でやって中心者に認めさせようという発想は、たとえ7の実績が上がっても、サタンが持っていくというのです。3の実績しかなかったとしても、神様が主管されることをすべきだというのです。

 原理的な条件があれば、神様がさらに大きな恵みを与えてもサタンは讒訴(ざんそ)できません。神様がお取りになれる原理的な条件があれば、神様はその条件をもって摂理されるでしょう。重要なことは、サタンが侵入することのできない基台をいかに立てるかなのです。

 堕落の血統を受け継いだ私たちにとって、「堕落性を脱ぐ」ことは簡単ではありません。アベル・カインの関係を通して、堕落性を脱ぐための闘いも起こります。特に、伝道においてそれが起こりやすいのです。闘いが生じることは悪いことではありません。それは歴史的な蕩減を懸けた闘いなので、すべてに意味があります。伝道においては、アベルとカインがその立場に置かれたことを感謝し、互いの立場を尊重しながら一つになったときに、神様の愛が流れ、新しい生命として霊の子が誕生するのです。アベルとカインの愛の秩序が立ったとき、伝道は実るようになっているのです。

【編集部注】
 「霊の子(霊の親)」は「信仰の子女(信仰の親)」のこと

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 次回は、「アベルの姿勢」をお届けします。


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