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氏族伝道講座
喜びと幸せの生活伝道~み言の原点に立ち返る(25)

 氏族伝道講座「喜びと幸せの生活伝道」を毎週水曜日配信(予定)でお届けします。
 伝道勝利の秘訣(ひけつ)は真の父母様のみ言から学ぶことができます。それらのみ言はただ語られたのではなく、実践して勝利された内容を語っておられるからです。
 本書には伝道のポイント、勝利の秘訣、具体的な方案などが、み言を中心に著者の体験やエピソードなども交えて詳しく説明されています。

篠崎 幸郎・著

(光言社・刊『氏族伝道講座 喜びと幸せの生活伝道 み言の原点に立ち返る』より)

第四章 伝道のポイント
一、神様の理想を目指して
(一)真のアベルと神氏族メシヤ

真のアベル
 聖書にヤコブの話があります。『原理講論』ではヤコブはサタン屈伏の典型路程を最初に勝利した人物として紹介されています。

 ヤコブは、①パンとレンズ豆のあつもので兄エサウから長子の嗣業(しぎょう)を奪い、②21年のハラン苦役で家庭と財物を成し、③ヤボク川で天使との組み打ちに勝利し、天使に対する主管性を復帰することによって、「イスラエル」(勝利者、神の戦士)という称号を得ました。そして、④エサウを感動させ、自然屈伏させて勝利したのです。そのヤコブ路程は象徴的、モーセ路程は形象的、イエス路程は実体的なサタン屈伏路程であったと説かれています。

 旧約聖書のアモス書3章7節に、「まことに主なる神はそのしもべである預言者にその隠れた事を示さないでは、何事をもなされない」とあります。神様はヤコブ、モーセの生涯を通して、イエス様が歩むべき道を示してくださったのです。

 真のお父様も、ヤコブ、モーセ、イエス様から学び、生涯を歩まれたのです。真のお父様は、自叙伝『平和を愛する世界人として』について、次のように語られています。

 「私はこの本を通して、人類のための天のみ旨がどこにあり、子女である私たち人間が歩むべき道がどこにあるかを詳しく示しています。また、天命に従って90年の生涯を歩んできた私の人生を加減なく収めたこの真の愛の記録をもう一度精読され、大いなる悟りを得てくださることを願います」(「天地人真の父母定着実体み言〈ことば〉宣布天宙大会」から)

 自叙伝は、子女である私たちが歩むべき公式路程を詳しく示しているのです。私を、真のアベルの本流、すなわちヤコブ、モーセ、イエス様、真のお父様と続く流れの上に置いてこそ、神氏族メシヤの勝利の道が見えてくるのです。

 祝福家庭がアベルとして責任分担を果たすことが強調される時ですが、アベル・カインの復帰の原則は変わりありません。私たちはアベルであると同時にカインでもあります。カインとしてアベルの主管を受けて共に神の元に復帰されていくのです。

 機関車を例に考えてみましょう。1台の機関車が一度に多くの貨車を牽引(けんいん)することができますが、それは連結部に秘密があります。連結部に隙間が空いているのです。

 発車する瞬間は、先頭の1台だけが動きます。次に、先頭の機関車の力が連結部で2台目に伝えられ、引っ張られて動き出します。さらに、動き出した先頭の2台の力が3台目を引っ張ります。このようにして、わずかな時間差で次々と後続の車両に力が伝わっていき、すべての貨車が引っ張られていくようになるのです。もし貨車の連結部に隙間がなければ、一度に全体を動かさなければならないことになり、重くてとても動かすことができません。

 この先行する車輌(しゃりょう)と後続の車輌の関係こそ、アベル・カインの原則です。アベルはカインを連れてきてこそ神の前に帰ることができるのであり、カインはアベルを通してこそ神に帰ることができるのです。これが、神様が人類の最後の一人にまで手を差し伸べ、救うための復帰の原則なのです。

 私たちは、カイン圏を救うために、神氏族メシヤとして先に導かれたアベルであり、氏族の父母なのです。

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 次回は、「神様の夢、天一国の実現」をお届けします。


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