コラム・週刊Blessed Life 178
東京五輪、金メダルラッシュ!

新海 一朗(コラムニスト)

 卓球の混合ダブルスの水谷・伊藤ペア、金メダルおめでとう!
 中国の劉・許ペアを決勝で破り、優勝を果たしました。

 第1セットは11-5で中国、第2セットも11-7で中国が連取。この時点で「やはり中国かな」と思った人は多かったことでしょう。

 しかし第3セットを11-8で日本、第4セットも11-9で日本が取り、2対2で並びました。ここらでひょっとすると、などとにわかに期待感が高まり、第5セットを見守ると、何と11-9で中国を破ったのです。

 続く第6セットは、さすがに中国の意地の大反撃、11-6で中国が取り、白熱するゲームは3対3で並び、第7セットの結果で勝負が決まるという展開になりました。

 第7セットは、中国ペアが自ら瓦解(がかい)し始めて、試合の流れを大きく日本に渡す運びとなりました。

 終わってみれば、11-6で日本の勝利、金メダルに輝いていたのです。金を独占する卓球王国、無敵の中国の敗北の報に、中国の卓球界と国民は衝撃を受けました。

 競泳では、大橋悠依選手が200m個人メドレー、400m個人メドレーで二つの金を取り、もう一つ振るわなかった日本競泳の中で、燦然(さんぜん)たる輝きを放ったことが救いとなりました。

 そして日本の体操男子。いつもの輝きを失っているかに見えた今回の競技の中で、橋本大輝選手が体操男子個人総合で優勝、金メダルを見事に獲得しました。

 柔道は、金メダル9個のラッシュで、日本のお家芸を見せつけてくれました。日本の柔道というより、世界の柔道になってしまった感のある柔道競技。それだけに、癖の多いさまざまな柔道スタイルが生まれて、組手も投げ技もあったものではないというような柔道の現実に驚きを隠せません。

 しかし、今回の日本の柔道選手たちの活躍は日本柔道の正道を見せてくれたと思います。
 きれいに投げる一本技、あるいは相手を完璧に倒す足技などで、日本の柔道の姿を見せてくれた大野将平、永瀬貴規、ウルフ・アロンなど、また、しっかりと抑え込んで相手の動きを完全に封じる寝技のすごさを見せてくれた濵田尚里、どの選手も見ていて気持ちの良い柔道を彼らの活躍の中で見せてくれたのです。

 「13歳の少女が金メダル、何それ?」「一体どんな競技で?」…。
 五輪新種目となったスケートボード・ストリートで、西矢椛(にしや・もみじ)選手が金メダルに輝きました。東京五輪が始まって間もなくのビッグニュースとして、日本の人々をあっと驚かせました。

 ソフトボール決勝は、宿命のライバルであるアメリカと日本の対戦となり、息詰まる展開の中、日本は着実に2点をたたき出す一方、再三のチャンスの場面でアメリカはそのチャンスをものにすることができず、2-0という結果で日本は金を獲得しました。

 そして並みいる欧州強豪の多いフェンシング競技において、「キング・オブ・フェンシング」といわれるフェンシングの王道種目「エペ」の団体で、見事日本は金メダルを獲得しました。

 まだまだ続くオリンピックですが、暑さや新型コロナに負けず、最後まで、選手たちには頑張ってもらいたいと思います。

 無観客でも、冷やしたスイカを食べながら、テレビの前で十分に盛り上がっている国民ではないかと思います。最後まで、頑張れ!!