コラム・週刊Blessed Life 11
今はまさに価値観を巡る歴史の大動乱期

新海 一朗(コラムニスト)

 現在の揺れ動く国際情勢は、一体、何でしょうか。米朝首脳会談開催へ向けての米政府内での人事刷新も慌ただしいのですが、米国との万が一の会談不調に終わった際の対応策として中国を米国への牽制球に使う北朝鮮の伝統的手法を今回、金正恩が北京訪問(325日~28日)で見せたこと、金正恩と習近平の現在までの反目にもかかわらず、米国との交渉を有利にしようとする中国利用の最終手段に飛び込んだことはまさに驚愕です。

 また、英国で起きたロシア元スパイ暗殺事件でロシアの外交官23人を国外追放したことを機に、欧州各国など24カ国が130人以上のロシア外交官を追放する同様の措置に入ったこと、ロシアへの経済制裁措置を今後一層強化する動きは不可避です。追い詰められたロシアのプーチンはいかなる巻き返しを考えているのでしょうか。

 日本では、森友学園事件が、森友文書の改ざんという問題の発覚から佐川氏(当時の財務省理財局長)の証人喚問に及び、安倍首相夫妻の関与の有無を有りとして引き出そうとしましたが、佐川氏の答弁で、政治家の関与なしの結論が出ました(事実は分かりません)。

 世界的に見て、これらはバラバラに起きている事件のように見えますが、目を凝らすと、一連の動きの中に保守(自由主義勢力)対革新(社会主義・共産主義勢力)の壮絶な戦いの図式が浮かび上がってきます。
 これはまさに価値観を巡る歴史の大動乱期の様相です。