家族の絆づくり 170
私の人生のビジョンとミッションは?

ナビゲーター:阿部 美樹

ビジョンを描くと何が変わるのか?
 組織を運営する際に「ビジョン」と「ミッション」を明確化することが大切ですが、個人の人生においても必要なことではないでしょうか。

 ビジョンとは、その組織の行くべき将来像を映像のように明確に描くことです。
 望ましい姿、願いがかなえられた情景、喜びの瞬間を思い描くと、心がワクワクしてきます。

 そのビジョンは、「活動目標」や「実績目標」とイコールではありません。目標が達成された後の「将来像」こそがビジョンであり、目指す「ゴール」です。

 目標があっても、ビジョンを持たない場合は、忙しく活動してもワクワク感やモチベーションが高まりません。

 ビジョンを描くと喜びの心を持って生きることができます。
 今一度、どのような姿になることがうれしいのか、どのようにできることが幸せなのかを考えてみましょう。

 仕事のこと、家庭のこと、進路のこと、個人の能力や才能のことなどを明確に言語化、イメージ化してみましょう。

ミッションを探す三つの質問
 一方、ミッションとは何でしょうか。
 ミッションとは、「使命」や「役割」です。人は誰もが唯一なる個性を持っていますが、その個性をどのように生かすかによって人生が決定します。

 使命とは「命を使う」と書くように、「命の使い方」が大切です。何に命を懸けるかを発見し、自覚することです。

 それでは、どのようにしたら使命を見いだすことができるでしょうか。
 使命を見いだすための三つの質問があります。

 第一は、「あなたの『やりたいこと』は何か?」

 第二は、「あなたの『できること』は何か?」

 第三は、「あなたの『やるべきこと』は何か?」

 という質問です。

 この三つの質問に対する答えを思いつく限り挙げてみましょう。そしてこの三つの質問の全てに当てはまることこそ、ミッションです。

 「やりたいことであり、できることであり、やるべきことである」ということです。

 このミッションを見つけて、言語化してみましょう。
 そのミッションに対して、今までの人生を振り返りながら、その使命を果たしてきたのかを考えてみましょう。

 人は責任という役割を果たすことで成長します。改めて使命を明確にすることは大切なことです。