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中和新聞セレクト Vol.1
真の世界平和を求めて~人類的課題と根本的解決の道

 統一運動の情報から国内外のニュース、各種講座に至るまで、さまざまなコンテンツを毎週2回(火、金)配信している『中和新聞』。Blessed Life編集部が同記事のアーカイブスからおすすめのコンテンツをセレクトして皆さまに紹介します!
 第1弾は「真の世界平和を求めて~人類的課題と根本的解決の道」(ナビゲーター:魚谷俊輔氏)のシリーズを毎週水曜日(予定)にお届けします。
 同コンテンツは『中和新聞』2017年5月~2019年11月に全24回で配信されたシリーズです。

第4回 急激に進む少子高齢化と家庭崩壊の危機に対処

(中和新聞 2017年8月18日 通巻986号より)

 現在日本には、国家を根底から崩壊させかねない深刻な危機が迫っています。それは、「家庭が大切である」という価値観の衰退であり、人と人との絆が希薄になる「無縁社会」の出現です。既に、家庭そのものが縮小していく少子高齢化と人口減少の問題は表面化しています。今回(第4回)は、日本が直面している家庭の危機を明らかにし、その処方箋を提示します。

■2053年には1億人を割る日本の人口
 今、我が国では急激に少子高齢化が進むとともに、次世代を生み育てる社会の基礎単位である家庭の崩壊が広く蔓延しています。この問題は、日本が直面している最も深刻で本質的な危機と言えるでしょう。

 2017410日、厚生労働省「国立社会保障・人口問題研究所」が、日本の「将来推計人口」を発表。2015年に12709万人だった総人口は、2053年に1億人を割り、2065年には8808万人に減少すると予測しています。さらに、単なる人口減少ではなく、65歳以上の高齢者が占める割合が26.6%から38.4%に上昇するなど、「超高齢社会化」の到来を予想しているのです。

 政府の子育て支援策が功を奏したのか、1人の女性が生涯に産む子供の数を示す「合計特殊出生率」(以下、出生率)は、前回の1.352012年)から1.452015年)に上昇しました。そのため、人口が1億人を割る予想時期は前回の推計より5年遅くなったものの、人口減少と少子高齢化に歯止めがかかっていない厳しい現状が、改めて浮き彫りとなりました。

 そもそも人口維持に必要な出生率は2.07と言われており、数値が多少上向いても、この数に及ばない以上、人口は減り続けるしかありません。我が国の出生率は現在、世界最低水準です。

50年後の日本の推計人口


▲厚生労働省「国立社会保障・人口問題研究所」(2017410日)

■2040年までに地方自治体の半数が消滅危機
 「日本創成会議」(元総務相の増田寛也氏が座長。産業界の労使や学識者、元官僚らで構成された民間団体)の「人口減少問題検討分科会」は、20145月、人口減少がもたらす日本の将来像について衝撃的なシナリオを公表。2040年までに、全国の地方自治体(約1800市区町村)のうち、およそ半数(896)が消滅の危機にあるというものでした。

 この内容は『地方消滅』(中公新書)でも紹介されましたが、地方都市が消滅する原因は、少子化による「自然減」に加えて、若者たちの大都市圏への流出による「社会減」が大きく影響すると報告しています。

 特に、若い女性の流出は深刻な影響を与えます。「消滅可能性都市」と指摘された自治体に対しては、20歳から39歳の女性が半分以下になると予測。子供を産む、この年代の女性の絶対数が半分以下になれば、どれだけ出生率を上げる努力をしても追いつかず、人口は急激に減少し、自治体の維持が困難になるとされているのです。

 佐賀県唐津市で開催された全国知事会議(2014715日)では、「少子化非常事態宣言」を採択。会議の冒頭で山田啓二会長(京都府知事)は、「今、日本は死に至る病にかかっている」と、強い危機感を表明しました。

 同宣言では、「このままいけば近い将来、地方はその多くが消滅しかねない。少子化対策を『国家的課題』と位置づけて、国と地方が総力を挙げて抜本的に取り組み、日本の未来の姿を変えていかなければならない」と強調しています。

■少子高齢化の原因は若者の非婚化・晩婚化
 少子化というと、昔は子だくさんだった日本の夫婦が、少ししか子供を生まなくなったイメージがありますが、実際、既婚夫婦が生む最終的な子供の平均数は1972年の2.20から2010年の1.96とさほど大きく変化していません。今でも平均して約2人の子供が生まれているのです。

 少子化が急激に進んでいる主な原因は、若者の「結婚離れ」、すなわち若者の非婚化と晩婚化です。結婚しなければ子供は生まれませんし、結婚しても晩婚化・晩産化が進んでいるため、「もう一人生もう」という気力が衰えがちなのです。

 50歳までに結婚したことがない人の割合を「生涯未婚率」と言います。2015年の数値は、男性23.4%、女性14.1%となっていますが、上昇傾向にあり、2035年には男性の10人に3人(29.0%)、女性の5人に1人(19.2%)が生涯未婚であると推計されています。

■若者たちの意識改革こそ少子高齢化の処方箋
 若者が結婚しなくなった背景には、「生活資金が足りない」などの経済的理由や、若者の不安定な雇用が挙げられるでしょう。

 しかし、それらは表面的な理由にすぎません。内閣府「結婚・家族形成に関する意識調査」(2015年)で、20代、30代の未婚男女の3人に1人が「結婚しなくてよい」と答えているように、「結婚願望の欠如」や、いつまでも自由気ままにいたいという「個人中心のライフスタイル」の浸透こそ、結婚離れの根本的な原因です。

 したがって、日本における少子化対策に最も必要な処方箋は、若者たちの結婚と家庭に対する意識改革であり、そのための価値観教育です。

 これまで日本社会では、「なぜ結婚や家庭が大切なのか」「子供を生み育てることの意義とは何か」といったことを、若者たちにきちんと教育してきませんでした。

 こうした価値観教育を正しく施した土台の上で、雇用対策、出会いの場の提供、出産・子育て支援の充実などの環境整備を行ってこそ、効果的な少子化対策となるでしょう。

 天宙平和連合(UPF)は、「人づくり・家庭づくり・国づくり国民運動」を通して、こうした価値観を教育する活動を全国で展開しています。

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 次回(4月14日)は、「宗教間の和解による平和実現を」をお届けします。

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